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【北海道セレクションセール2012】セレクションセールの結果

HBA(日高軽種馬農協)が主催するセレクションセールサラブレッド1歳が、7月17日に新ひだか町の北海道市場にて開催された。

昨年は2日間開催で行われたサラブレッド1歳セールではあったが、上場馬の質に隔たりがあるとの声もバイヤーから聞かれたこともあり、今年は上場頭数を減らして1日開催としただけでなく、上場馬の質も厳選。また、500万以下のリザーブは取らないなど、より「セレクション」という言葉の意味を重視した市場となった。

セリの前日の16日には事前展示を開催。三連休の最終日、海の日ということもあり、あいにくの悪天候ながらも多くのバイヤーが足を運び、馬房から馬を出して馬体をチェックするだけでなく、直線走路での常歩展示も熱心に見つめていた。

セリ当日は朝からの好天に恵まれ、バイヤーの出足も早く、会場と共に北海道市場の駐車場は車で埋め尽くされた。セリが開始してしばらくこそ様子見の感があったものの、競り合いの起こった上場馬が1000万台で落札されるようになっていく。この日、初めて鑑定人から2000万を超える声が聞かれたのがステファニーチャン23(牡・父チチカステナンゴ)で、2350万円で森田謙一氏が落札。その後、「テイエム」の冠名で知られる竹園正継氏が、サンデーブレーヴの2011(牡、父バゴ)を2700万円で落札した。

落札後、取材陣に囲まれた竹園氏は、
「馬体なら今回のセールで一番だと思っています。将来的には大きいところを取って欲しいですね」

と期待を寄せていた。

高額取引馬の誕生が会場の空気を変えたかのように、その後、次々と落札馬が現れていく。高額取引馬の誕生の期待も高まってきた中、上場されたスズカグレイスの23(牡、父キングカメハメハ)が、3000万台まであともう少しの2950万円で落札。近親に宝塚記念の勝ち馬サイレンススズカの名前もある良血馬を落札したのは、そのサイレンススズカのオーナーでもあった永井啓弍氏だった。

2000万円台の落札馬はその後も数多く誕生し、スナークサクセスの2011(牡・父オペラハウス)を2900万円で島川隆哉氏が、リアルターキンの23(牡・父ステイゴールド)を2400万円で斉藤宣勝氏が、サイレントラヴ2011(牡・父ジャングルポケット)を2550万円で山岸桂市氏が、フレアキャスケードの23(牡・父クロフネ)を松本好雄氏が落札。

それでも3000万台の落札馬がなかなか現れてこない中、高橋仁氏がアヴェニューズレディ2011(牡、父ゴールドアリュール)を1500万円、ドーニングストームの23(牡・父ハーツクライ)を2300万円で落札し、ラフォルトゥナ2011をこの日の最高額となる3100万円で落札。ラフォルトゥナ2011について聞かれた高橋氏は、

「キングカメハメハらしい素晴らしい馬体をしていて、どうしても手に入れたいと思っていた馬でした」

と笑顔を見せていた。

3000万台の壁が破れたのを契機に、レインボウスズランの23(牡・父ダイワメジャー)を松本好雄氏が3000万で、タイキマドレーヌ2011(牡・父ネオユニヴァース)を3050万で落札。その間にもクリムゾンフレア23(牡・キングカメハメハ)を2250万円で猪熊広次氏が、アナスコール2011(牡・父ゴールドアリュール)を2300万円で森田藤治氏が、スズカカラーズの2011(牡・父チチカステナンゴ)を2500万円で永井商事 Xが、上場馬名まる(牡・母ナムラミステリー、父ワイルドラッシュ)を2550万円でHim Rock Racingが落札と、セリ終盤になっても、活発な競り合いが高額落札馬の誕生を誘発していた。

再上場馬も多く姿を見せ、売却率は昨年を5%以上も上回る61.13%、売却総額は15億0640万円を記録。2日間開催だった昨年の17億5540万円より下がったものの、売却率、そして昨年を300万上回る平均価格1167万7519円と、1歳市場を1日開催とした効果が現れたと言える。
*各馬の落札価格は税別。

2012年7月17日20時30分
(JRA-VAN)


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