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【セレクトセール2010】1日目の結果

「JRHAセレクトセール2010」(主催・社団法人日本競走馬協会)が、7月12日、13日の両日、苫小牧市のノーザンホースパークで開催。12日は1歳馬セクションのセールが行われた。

セリ開始前から大粒の雨が降りしきるあいにくの天気となったが、セリ会場内には多くの購買関係者が集まり、上場1頭目から活発な取引の声をあげていた。

この日は欠場馬6頭を除く214頭の1歳馬が上場。既に初年度産駒から2頭の勝ち馬を送り出したディープインパクト産駒に注目が集まる中、トロピカルブラッサムの2009(牡1)が5200万円で荒牧政美氏が落札。その後もディープインパクト産駒は好調な取引が続き、アイルドフランスの2009(牡1)が、この日の最高落札額となる6600万円で金子真人ホールディングス(株)が落札。重賞4勝馬アドマイヤキッスの半弟となるキッスパシオンの2009(牡1)を宇田豊氏が6000万円で落札と、高額落札馬の上位に名を連ねた。

また、今年の日本ダービー馬エイシンフラッシュ(牡3)の登場で注目が集まる持ち込み馬では、
アメリカのリーディングサイヤーA.P.Indyを父に持つアーマインの2009(牡1)が5600万円で島川隆哉氏が落札。
牝馬としては85年ぶりとなる米GJプリ―クネスSの勝ち馬Rachel Alexandraを父に持つ、Medaglia d'Oroの輸入馬となるプリエミネンスの2009(牡1)は、4000万円でダーレー・ジャパン(株)が落札した。

また、母はJPNLクイーン賞の勝ち馬で、近親にトゥザヴィクトリーの名前もある良血馬ビーポジティブの2009(牡、父クロフネ)を6000万円で近藤利一氏が落札。近藤氏はジェイズミラクルの2009(牡、父キングカメハメハ)も4300万円で落札している。

昨年とは違ってミリオンホースの名前こそ聞かれなかったものの、売却率はほぼ一日中80%を突破。買い手のニーズに合った価格帯と、何よりもセレクトセールがこれまでの歴史で築き上げてきた信頼が、この売却率の高さとなって現れた印象を受ける。

この日は214頭中173頭が取引され、売却率は1歳馬セクションの過去最高だった78.2%を上回る80.8%を記録。上場頭数が増えたこともあるが、売上総額は31億5710万円を記録し、1頭辺りの平均価格は1825万円となった。

セリの後で取材陣に囲まれた、日本競走馬協会副会長で社台ファームの代表でもある吉田照哉氏は、
「飛びぬけた取引馬こそいませんでしたが、中間層で活発な取引が行われた底堅いセリとなった印象を受けます。レポジトリーや事前の下見に来られる人の数も昨年以上となっていたように、1歳市場に対する購買者のスタイルも確立されたのではないのでしょうか」
と笑顔で語っていた。

また、明日の当歳セクションに向けて話を向けられると、
「牧場の下見でも当歳馬に注目されている方も多かったように、いい馬は当歳から買わないといけないという意識もまだ強いようです。カタログ的にも楽しみな馬が揃っていますし、明日も熱の入った取引が期待できそうです」
と語っていた。

2010年7月12日20時50分
(JRA-VAN)


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